子供たちに健全な教育を、よい教科書を
道北教科書改善連絡協議会発足
11月4日に八木秀次氏(高橋経済大学助教授)講演会
偏向している歴史教科書を見直そうという動きが全国的に高まってきている中、教科書に関する問題意識を共有する有志が集まり「道北教科書改善連絡協議会」(的場光昭会長)が設立された。同協議会が発足した経緯や現行教科書の問題点を、旭川教育大学の安藤豊教授(社会教育・歴史教育)に寄稿していただき、さらに的場会長に同協議会の趣旨と活動内容を聞いた。
寄 稿 教科書採択行政を支配する日教組
旭川教育大学教授 安藤 豊(社会教育・歴史教育)
「つくる会」の新しい教科書が完成
小・中学校で使われている歴史や公民教科書の内容が、あまりにも反日的・自虐的であり、このままでは、子どもがまともに育たないとの国民世論が全国的に高まっている。こうした世論を背景に、本年四月までに「新しい歴史教科書をつくる会」が作成中であった中学校用歴史と公民教科書が完成し、白表紙本として文部省検定に提出された。
こうして教科書改善気運は新しい段階をむかえているが、この四月八日には新たに、教科書の内容の改善と、実際に子どもたちの手に良い教科書が渡るように教科書採択行政の正常化を図ることを目的に、元文化庁長官でもある作家の三浦朱門先生を会長に、学者、文化人、財界人有志が集まって全国組織として「教科書改善連絡協議会」が設立された。
各界有志で連絡協議会が発足
こうした動きを受けて、道北地区では六月二八日、全道に先駆けて各界有志により「道北教科書改善連絡協議会」(道北改善協)が設立された。同協議会には、顧問に元旭川市長・板東徹氏、元道議会議長・藤井猛氏、元当麻町長・岡田一人氏等五名、会長に旭川ペインクリニック病院理事長・的場光昭氏、副会長に北海道教育大学旭川校教授・池澤稔氏、名寄市吉田病院院長・吉田肇氏、旭川市の主婦・會田三和子氏等六名、そして幹事長に元旭川龍谷高校校長・五十嵐弘氏が就任した。
同趣旨の団体組織は、石狩地区、道東地区でも結成されている。一方、道議会には議員連盟が結成され、今後市町村議会に拡大することになっている。このように、教科書改善、採択行政正常化の世論は全道的規模でも急速に高まりつつあるが、道北改善協はこれらの諸団体と共同しつつ、子ども達に良い教科書が届くよう運動を強めていく予定という。
教科書採択行政の正常化がカギ
教育委員会の足をしばる選定委員会
道北教科書改善協によると、教科書の改善には内容の改善とともに採択行政の正常化がカギになっているという。
教科書採択は、法律的には教育委員会の固有の職務とされている。しかし、教育委員が実際にすべての教科書を精査するわけではなく、その補助機関として現場教師や学識経験者に加えて教育委員会事務局(指導室)が参加した「教科書選定委員会」設けられ、その諮問によって、教育委員会が決定する建前にはなっている。
ところが実際にどの教科書を採択するかの決定では、「選定委員会」段階で、絞ってしまうという。そして、決めた教科書しか委員会は諮問しないので、委員会は十分な審議もできず形式的に承認する形で教科書が決定してしまっているのが実状であるという。これは教育委員会の職務の形骸化であり、職務権限への侵害行為にあたる。こうして教育委員の健全な良識が封じ込められているという。
そして、戦後の教科書悪化の大きな原因がここにあったという。「教科書選定委員会」は主に現場教師の意見を聞くという理由で設けられてきたが、現場で日教組=北教組の支配がゆき届くようになるにしたがって(これには、教育委員会指導室も含まれていよう)、その意見が教科書採択をも支配するようになり、教科書内容の反日度・自虐度が深まってきたとみることができるという。
したがって、このような違法な運用がされている教科書採択行政を正常化し、教育委員の健全な良識が働くように改善することが、教科書改善には緊急に必要なことなのだという。
つまり、内容改善と採択行政正常化が教科書改善運動の車の両輪というわけである。
あんどう・ゆたか 昭和19年8月、札幌市生まれ。札幌第一高校、北大教育学部卒。55年北海道教育大学旭川分校助手、平成4年教授。教科書問題の第一人者で、著書は「教科書が教えない歴史1〜4」「2000年度版歴史教科書を格付けする」ほか多数。
インタビュー 日本国民としての自覚と誇りを
道北教科書改善連絡協議会 的場 光昭 会長
道北教科書改善連絡協議会(道北改善協)と新しい歴史教科書をつくる会(つくる会)が合同で、新しい公民教科書執筆者の高崎経済大学助教授・八木秀次氏を講師に招いて、十一月四日G午後二時より旭川市パレスホテルで講演会を主宰する。
道北改善協の活動内容と今回の講演会の趣旨について、的場光昭会長に話を聞いた。
教科書採用の問題点を理解してほしい
―本誌では以前、「新しい教科書をつくる会上川地区協議会」の田下昌明会長にお話をうかがったことがありますが、この会と教科書改善連絡協議会の活動はどのような関係にあるのでしょうか。
的場 現在の特に歴史教科書や公民教科書の反日的・自虐的・自己中心的内容については多くの識者が指摘され、またこのような日本の伝統や国家社会を否定的にとらえた教科書で教育を受けた子供たちが様々な凶悪事件を起こし、さらにこうした教科書を日常使用している教師たちまでもが破廉恥な事件を起こして社会の顰蹙(ひんしゅく)をかっていることはご承知の通りです。
すでに現在新しい歴史教科書と公民教科書が完成し文部省の検定を受けている段階で、「つくる会」は一応の目標を達成したといえます。しかし教科書の採用には各都道府県ごとに様々な利権がからみ、例えばあまり知られておりませんが元校長や教頭が教科書会社へ天下り、この利権を支えているなど単に教科書ができたからすぐに採用というわけにはまいりません。
道北改善協は教科書そのものの改善もそうですが、当面は特に教科書採用の問題点の改善の必要性を皆さんに理解していただき、市町村の教育委員会が公正な審議によって採用を決めるという本来の姿に近づけようという有志の集りであります。
日本人の精神が左翼と保守に分断されている
―自民党系の元議員や元市町村長が顧問に名を連ねておりますね。こうした運動はどちらかというと保守系の人たちが中心となっている政治運動との指摘もありますがいかがなものでしょうか。
的場 『論語』に「君子は器ならず」という言葉がありますが、戦後日本人の最大の欠点は東西冷戦で朝鮮半島やドイツの領土が分断されたように、日本人の精神が左翼(共産主義陣営)と保守(自由主義陣営)に分断され、これを引きずり続けていることです。
この傾向は特にマスコミに強く、何かの団体ができると右か左かに色分けしようとする。器に押し込めようとする。器にはその形、容量によって自ずと制限が加わり狭量になります。
そこで器に入らないものに対して、ああだこうだと理屈をつけて攻撃し、自分を正当化しようとする。その典型が国旗・国歌問題であり慰安婦問題であったわけです。
事実がどうあろうと、反対勢力が是とした問題には事実を押し曲げてでも屁理屈をつけて反対する。すでに国旗・国歌は国会で議決され、また慰安婦問題も軍の強制連行はなかったということで「従軍慰安婦」という記載は今回検定される数社の歴史教科書からは削除されています。
冷戦の終結で行き場を失った左翼的精神の呪縛から逃れられない人たちが教育に目をつけ、日本は文句をつければ金を出すと踏んだ中国や韓国の虎の衣をかりて、徹底的に日本国を堕しめる攻勢に出たというのがこの十年の教科書問題です。
誤った教育の恐ろしさ
―子供たちの教育環境を、その教材である教科書を通じて改善して行こうということですね。
的場 いえ、そればかりではありません。こうした活動を通じて、特に北海道では反論を許されない状況の、現在広く流布している日本人罪悪史観に対して正統な根拠を示しながら説得を試みるというのもその重要な活動で、今回の講演はその第一歩です。
ですから国旗・国歌法案に反対されている教師の方々にこそ、頑にならず胸襟を開いて講演をきいてもらいたく思いますし、ぜひ新しい教科書を読んでもらいたいと思います。
誤った教育の恐ろしさは子供たちばかりではなく大人になっても同様です。
例えばここに本年九月十八日付の北海道新聞朝刊がありますが、これには「中国を侵略した旧日本軍戦犯に人道的な思想矯正教育を施した撫順戦犯管理所の開設五十周年記念式典」の記事があり、その中で「管理所のおかげで人間に立ち返ることができた」と挨拶している日本人(札幌市)の記事があります。
これなどは典型的な洗脳教育の恐ろしさと言えるでしょう。もっとも記事の中で「管理所は一九五〇年、中国政府が旧ソ連から引き渡された日本人捕虜九百六十九人を収容するため開設。戦犯たちに強制労働を課さず、十分な食糧を与え自白を強要せずに戦争中の残虐な行為について自発的な反省を促した。戦犯たちは人道的な扱いの中で次々誤りを認め……」と国際法を無視してソ連に抑留された人たちを「戦犯」扱いし馬脚を現わしております。
私は幾人ものシベリア抑留者から話を聞く機会に恵まれましたが、暖衣飽食につられて祖国を裏切った共産主義思想教育の優等生たちが、多くの同胞が飢えと寒さに耐えて重労働から帰るとさらに思想教育の追い討ちをかけたこと、そしてその優等生たちが撫順戦犯管理所で教育の総仕上げを受けてきたことを聞き及んでおります。
なるほどこれも道新に紹介されておりましたが、先般江沢民国家首席が来道したときに旧日本軍の残虐行為を絵にして手渡した札幌市の住民も、最近旧日本軍の残虐行為を手記にしてまとめ出版した人たちも撫順戦犯管理所出身です。
私は今の自虐的・反日的・自己中心的内容の教科書で育つ子供たち同様に、こうした人たちに対して非常に同情しますし、また常識ある人々にとってはどう見ても中共の宣伝記事としか思えない記事を無批判に載せてしまう道新の編集部にも同情を禁じ得ません。
それもこれも教育によって「器」に押し込められ、また自らも「器」から出ようとしない狭量さがそうさせるのです。
「教育がだめになる」と気づいた人の集まり
―道北改善協の活動は「器」ではない。一党一派にとらわれた政治運動ではないということですね。
的場 そうです。あえていうならばそれは「道」ということになります。器には限りがありますが道には限りがありません。ですからこの活動には左翼も保守も関係ありません。
日本の教育がこのままでは駄目になると気づいた人たちが集って意見交換し、少しでも良い方向へ修正しようという善意の集りです。そしてその手始めに、ある特定の思想信条をもつ人たちの器と化した教科書を、これによって道を学ぶことのできる姿に是正していこうというささやかな行動の第一歩です。
八木秀次氏の講演は、より専門的な立場でとらえられた現行教科書の問題点を皆さんに分かりやすく説明し、理解を深めていただくよい機会だと思います。
繰り返しますが私たちの活動は道です。老若男女、左翼右翼、思想信条宗教一切の差別区別はありません。聖徳太子以来、儒教・仏教・神道の三道によって千数百年にわたって培われた日本人の道徳観、さらに明治以降にはこれにキリスト教の博愛精神が加わることで現在にいたる、他にはみられない独自の精神風土に対して感謝の念を忘れず、日本国民としての自覚と誇りを持ち、これを次の世代に伝えていこうという意志のある方ならばどなたでも大歓迎です。
どうか一人でも多くのご参加をこの場をかりてお願い申し上げます。
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講演会ならびに入会の問い合せは、左記の事務所まで連絡すればよい。
〒070―8004 旭川市神楽四条六丁目 第一レジデンス太陽の郷一階
道北教科書改善連絡協議会事務局 加藤和男 電話0166―63―7372。