2001年 5月号 No.389

旭川市幹部職員逮捕の“向こう側”
 
 旭川市幹部職員の日下章氏(五八)が、業者から十万円を受け取ったという収賄容疑で逮捕された。市役所にとっては昭和三十四年の現職部長、六十年の現職係長の逮捕に次ぐ三度目の不祥事発覚だが、庁舎内外では「やっぱりそうだったか」という声が広がる一方で、「十万円にはワイロ性はない、検察側はどうやって収賄を立証するつもりなのか」といった、日下氏の逮捕に同情的見方も出てきている。事件の概要と、その背景を追ってみる。

商工信組再生は金融監督庁の結論待ち
 
 金融監督庁の検査結果がなかなか発表されないことで、旭川商工信組に関してさまざまな憶測が飛んでいる。「経営再建は無理。小樽商工信組と同時に業務停止命令がでる」との悲観的な見方から、「中央で救済の秘策が練られている。五月末にも発表される」との希望を持たせる情報まで。生き残れるか、旭川商工信組。

ツルハVSサンドラッグの旭川戦争勃発
 
 業界トップのマツモトキヨシを追うツルハとサンドラッグだが、昨年十一月にサンドラッグが旭川市永山三条十五丁目コープ旭川シーナ店に出店して以来、両社の間で熾烈な販売合戦が繰り広げられている。発祥の地・旭川に殴りこまれライバルに仕掛けられたケンカに負けるわけにいかないツルハ。個人経営の薬局を巻き込んでドラッグ戦争は激しさを増すばかり。

緑町12丁目にホーマック、マックスバリュ進出
 
 嵐山通線、旭川市緑町十二丁目にホーマックとマックスバリュの出店が決まった。ジャスコと札幌フードセンターが合併し全道展開が進むマックスバリュは、この一号店をきっかけに旭川でも複数出店を急ぐことになりそう。また、嵐山通線をはさんで位置する旧ダイエー店舗へのヤマダ電機出店の可能性も大きくなった。

中屋氏、板東抑え中村氏が助役に決定
 
 注目されていた旭川市の新助役人事は、中村忠雄企画部長(五八)を起用することで落ち着いた。中田邦彦収入役のほか、中屋利夫教育次長(前市民部長)、板東光則総務部長の名前も挙がったが、堅実で職員からの人望も厚い中村氏を起用した背景には、来年秋の三選出馬を視野に入れ、庁内融和を再優先に考えた菅原功一市長の思惑がある。中村氏を起用する人事案は四月十二日の臨時議会に提案され正式に承認される。(記事は四月十日現在)

ライオンビル5号館を(株)カネハン高橋が購入
 
 本誌昨年十二月号で報じた通り、織原城二の所有だった旭川市四条六丁目の『ライオンビル五号館』。管理会社が撤退し、入居者は減り、この先どうなるのか残ったテナントは不安を抱いていたが、(株)カネハン高橋(旭川市六条十三丁目、高橋邦彦社長)が購入し、『プラネットビル』と名前もかえて再出発した。家賃を低く抑えての再スタートで新たな入居者も決まり、活気が戻った。

ゴミ処理場建設中止を求め江丹別住民が仮処分申請
 
 旭川市が江丹別町芳野地区で建設を進めている一般廃棄物最終処分場の工事差し止めを求め、地元住民団体の「江丹別の自然を考える会」(柿島初次郎会長)の会員二十二人が四月四日、清水一史弁護士を代理人として旭川地方裁判所に仮処分を申請した。建設を急ぐあまり、住民合意を得ないまま強行着工した旭川市の行政執行に、強烈な一撃を加えたものである。

旭川ケーブルテレビ「ポテト」に身売り説流れる
 
 「東栄、旭川ケーブルテレビの自社運営を断念。事業譲渡・運営委託前提に複数企業と交渉へ」と、日本経済新聞が報じた。交渉相手は、東京のネットサービス会社や大手CATV運営会社だという。

旭川市内高校別大学合格者数一覧
 
 一向に出口が見えない長引く不況の影響を受け、受験生の国公立志向と地元志向は一層強まった。文系を目指した生徒は志望校に比較的合格しやすかったが就職に強い理系を狙った生徒は苦杯をなめることが多かった。医学、看護系大学の競争率は相変わらず高く、医療系新興大学も受験生の人気を集めたようだ。  本誌では旭川市内の各高校にアンケート調査を実施。どこの高校からどの大学に何人入ったかを集計した。(記事及び合格者数は四月一日現在)

旭川近郊ゴルフ場ガイド
 
 オープン予定日、料金などを掲載。

自動車学校の値引き合戦は企業のエゴだ
 
 二十七万円から三十万円が適正と言われる自動車学校の教習料金が乱れている。少子化による受講生の減少から、学校間のダンピング合戦が激しくなってきたものだが、一方ではこの傾向を、公益性を忘れた危険な状態として警鐘を鳴らす学校もある。竃k央自動車学校の鈴木康文社長が、日ごろの思いをぶちまけた。

コート旭川C.C.(旧旭川グリーンゴルフ倶楽部)新生スタート
 
 道内の菓子業界大手「わかさいも本舗」のグループ企業「(株)ワカサリゾート」(本社有珠郡壮瞥町字昭和新山、若狭高司社長、資本金約二億八千万円)が競争入札で落札した東川町の旧旭川グリーンゴルフ倶楽部の新しい名称が「コート旭川カントリークラブ」に決まった。従来の会員のプレー権は保証されており、四月十七日にオープンする。新しく支配人就任した長谷川正直氏は「コース整備を重点的に行い、お客様に親しまれ、喜ばれるゴルフ場にしたい」と話している。

旭川観光事業に捧げた命・金森耕造氏逝く
 
 前旭川観光協会会長、前旭川商工会議所副会頭、元道北バス社長の金森耕造氏が三月二十六日午後四時五十二分、入院加療中の市内の病院で亡くなった。七十七歳だった。
 仕事を愛し、人間を愛し、そして何よりも街を愛した生涯は、旭川の一時代を築いて完全燃焼した。

タイムリーインタビュー
新工場の建設で紙面も拡充 北海道新聞旭川支社長 中橋正憲氏
 
 北海道新聞旭川支社長に前苫小牧支社長の中橋正憲氏が就任して二カ月。経済畑で長く活躍してきた中橋氏に再販制度の見直しや不読層の拡大など新聞の抱える課題や東旭川・工業団地に新設される印刷工場などについて聞いた。
なかはし・まさのり  昭和十七年生まれ。北海道大学経済学部卒業。昭和四十年北海道新聞社入社。余市支局からスタートし、旭川支社報道部、東京支社政治経済部次長、本社政治経済部次長、本社論説委員、苫小牧支社長などを経て平成十三年一月旭川支社長に就任。二度目の赴任地となる旭川ではおいしい居酒屋を探索中。

今月の視点
住宅地価安定は菅原市長の功績 西田 勲
 

 景気の良し悪しをはかる重要なバロメーターである地価が先月末に国土交通省から発表された。残念ながら、長引く不況を反映して全国的に十年連続の下落となった。東京など大都市圏の中心部などで下げ止まり感が出てきたものの、まだまだ全体としては下落傾向が続いている。

 昨年、さんろくなど商業地の下落率全国一という不名誉な記録で話題となった旭川はどうかというと、下げ幅は小さくなったものの、今年もまた下落した。

 ちなみに、例年もっとも地価が高い二条通買物公園佐々木ビルの場所は、一平方メートル九五万円だった。ピークの九〇年には一平方メートル一五五万円だったから、十年で四〇%も落ち込んだ計算となる。歓楽街さんろくはというと、ピーク時のおよそ半分となっている。しかも、実際に売買される時はこの公示価格よりさらにダウンするのが通例であり、また競売ともなれば三分の一となる。現に先ごろ行なわれた三条五丁目の土地の競売では一平方メートル六万円を切り坪十九万円台で落札された。

 それでも全道的にみると、旭川はまだ良い方で、函館市や釧路市はもっと深刻なようである。旭川の場合、商業地は下がっているものの住宅地は比較的安定しているが、函館や釧路は住宅地も下落しているのである。

 不動産鑑定士の中田耶寿夫さんは「住宅地の地価が安定しているのは、菅原市長の功績」と話している。

 菅原功一市長は就任以来、市街化区域を拡大していない。市街化区域を拡大すれば固定資産税など増収が見込めるわけで行政としては増やしたいところだが、それをとどまったことで住宅地の地価下落を防いでいるのである。市長にはこれからもしばらく、新たな市街化区域編入はしないという政策を続けてもらいたいと思う。むしろ、空き地だらけの中心街の再開発に力を注いでもらいたいものである。

 財産は一つにまとめず、銀行預金、株式、土地などの不動産に分配しておくと安全だということで、昔から『財産三分法』がいわれてきた。とくに不動産は、もっとも安心できる財産とみられてきた。

 実際、戦後土地は確実に上がり続けた。しかし、バブル期の高騰は異常で、日本の土地は余りにも高くなりすぎた。バブルがはじけて以降、全国的に下落が続いているわけだが、それでもよその国からみると日本の地価はまだ高水準だそうである。

 ある経済評論家が「財産三分法のうち不動産は、外国債権にかえるべきである」と話していた。つまり、世界で政治、経済、軍事などでもっとも安定し将来性のある国の国債を財産として購入することをすすめているのである。為替は変動するからリスクも覚悟しなければならないが、確かにグローバリゼーションの時代にあってこれからの資産運営の一つといえそうである。

 「地価はそろそろ底値」という分析も一部にはあるが、デフレも手伝ってさらに下落傾向は続くものと思われる。現在の経済のリード役であるIT産業は土地を必要としてしないし、また国内製造業の拠点は中国や東南アジアに移っている。今話題のユニクロや百円ショップのダイソーも、中国や東南アジアで商品を生産しそれを輸入販売しているのである。

 少子化による人口減で、土地の需要はこの先も伸びない。戦後一貫して続いてきた土地神話は完全に崩壊したことを認識するべきである。