2001年 7月号 No.391

最終局面迎えた旭川商工信用組合
 
 破綻か、再建か。経営難に陥っている旭川商工信組(道木清幸理事長)問題が最終局面を迎えている。再建を前提に行政、経済界、金融界が一体となり“オール旭川”で6月1日『緊急経済対策会議』を発足させたが、40億円という巨額な増資が実現したとしても自己資本比率は1%台に回復するのみであり、また信組の経営実態が不透明で暗部も多いことから、「地元資本による新しい金融機関を設立し、信組の事業を引き継がせる」との構想も浮上してきている。」との構想も浮上してきている。

「事業継承」頼みの綱は旭川信金
 
 平成13年3月期決算で41億円にものぼる債務超過が明らかになった旭川商工信用組合(本店・旭川市3条7丁目、道木清幸理事長)。自主再建が難しければ、次の手、その次の手の構想も浮上しているが、いずれにしてもカギを握るのは経済界を中心とする市民の“やる気”。活路を開くには、かつてのオリンピック招致運動以上の“オール旭川体制”が整わなければならない。

優良信組をここまでダメにした幹部たちのヤミの部分
 
 道内の信用組合の中で、旭川はかつてトップクラスの財務内容を誇り「優良信組」の折り紙がつけられていた。バブルがはじけ、日本の金融機関は軒並み厳しい経営状態にあるとはいえ、優等生がどうしてここまで落ちてしまったのか。一言で「債務超過」というが、債務超過の金融機関というものはその存在を許されないのである。厳しい財務内容を隠し、様々な画策をした上層部の不正行為が窮状を招いたのである。

信組救済に奇策を練った大物政治家元秘書
 
 いつ業務停止命令が発動されてもおかしくない緊迫した情勢が続いた。預金流失も止まない。そうした中、元代議士秘書という経歴の人物が暗躍し、政治的な救済の道―生き残りの奇策が探られたという。

山真建設工業 無資格業者に公共工事を発注した美瑛町の失態
 
 美瑛町の山真建設工業の倒産で、建設途中の町営住宅の工事の行方が注目されているが、その後、意外な事実が明らかになった。同社は、高額な建設工事に不可欠とも言える特定建設業の許可を取っていなかったのである。役場は、資格のないことを承知しながら指名入札に参加させ、工事を請け負わせていた。町議会もまた、基本的チェックを怠っていた。なんとも恐るべき無法工事であったわけだ。

教科書問題第2弾! 歴史教科書を比較する
 
 本誌前号で本道における教科書採択の歪んだ構図について報じ、読者からの大きな反響を得た。また、参議院の文教委員会でも本誌の記事内容が取り上げられ、北海道の教育の現状は大いに問題ありとされている。

インタビュー/今津寛氏「自民党を変える、日本を変える」
 
 難航していた自民党第6選挙区(旭川市)支部の支部長に今津寛・元代議士が就任し、これで今津氏は正式に次期衆院選の候補予定者として名乗りを上げたことになる。
 1年前の選挙では「これで敗ければ2度とたすきをかけることはない」と言い切り、その後の選挙違反事件で支部長辞任にまで追い込まれた今津氏が再び権利を回復、改めて有権者の審判を仰ぐことになった。
 役員選考委員会(鎌田勲委員長)からの支部長就任要請を受諾、5月26日の定期大会で選任された今津支部長に、就任に至るまでの心の動き、今後の活動などを聞いた。(5月30日)

ヤマダ電機出店で戦々恐々の旭川家電業界
 
 家電業界ナンバー2のヤマダ電機の近文ダイエー店跡への出店が決まった。売場面積道北一の家電販売店が誕生する。ここ数年、サバイバル戦を繰り広げる家電業界にとって新たな驚異、台風の目となりそう。
 また、緑町12丁目の『マックスバリュ+ホーマック』進出計画は、ホーマックが出店を見合わせたために仕切り直し。西神楽1線5号の『ラルズ+ユニクロ+百満ボルト』は、ユニクロが出店を凍結し、ラルズと百満ボルトで計画が進められている。
 気になるのは、西神楽出店を凍結させたユニクロだが、ラルズと組み緑町かあるいはマックスバリュと組んで永山に出るか、どちらかの可能性が高い。また、「倒産した家具の北島の社屋に出店する」との情報もある。

木島秀雄氏が返り咲いたスーパー三島の社内事情
 
 「スーパー三島は大丈夫なのか?」―士別、名寄の経済界で今、毎日のように話題になるのがこの話である。かつては道北一の売り上げを誇りながら業績不振に陥り、創業の地士別にもどって再生を期していたが、業績はかんばしくない。社長の嶋澤良実氏が就任一年を待たずにこの五月に解任させられたことも、さまざまな憶測を呼ぶ原因となっている。

タイムリーインタビュー
北海道行政書士会会長 佐藤隆一氏
 
 北海道行政書士会の会長に旭川市神楽3条3丁目で事務所を構える佐藤隆一氏が就任した。「町の法律家」として市民や企業の様々な依頼に応じる行政書士のニーズは今後も高まりそうだが、佐藤会長に抱負や会の活動、規制緩和のなかで変化する行政書士のあり方などについて聞いた。

今月の視点
ジャスコ進出計画に思う  西田 勲
 

 大手スーパー・ジャスコが東鷹栖に進出したいとの意向を表明してから早くも5年になろうとしている。

 プランが示された直後は巨大SC(ショッピングセンター)構想に拒否反応もあったが、「地域経済がパワーを失っていく現状で、逆に、ジャスコの計画を地域活性化の核にしよう」とほどなく、地区住民を中心に『旭川北地域振興推進協議会』が結成された。大手の進出にやみくもに反対するのではなく、地域の商工業者がテナントとして入るなど共存の道を選び雇用拡大につなげる、また地場産品の販路拡大、観光の振興にもつなげようとの前向きな思いからだった。

 ただ、実現には大きなハードルがあった。出店予定地は市街化調整区域であるため、市街化区域への編入が必要なのである。

 商業地や住宅地として開発してよいとする市街化区域編入は、旭川市と周辺の町も含めた広域的なエリアで検討される。原則としては、個々の事情で市街化区域に入れる、あるいは区域からはずすということはできない。ジャスコ進出反対派から「一企業の戦略のための市街化区域の変更が許されるものではない」と強く批判の声があがったのもこのためである。

 このため東鷹栖地区の推進派は、議会と菅原市長の政治的判断を期待し、「地域発展のために必要」と、陳情していた。

 これに対し、平和通や銀座通など中心部の商店街でつくる旭川市商店街振興組合連合会はジャスコ進出反対の陳情を議会に提出した。その理由は、「すでに市内にはコンビニが124店、大型店が104店ある。さらに、大型店の象徴とも言えるジャスコが進出すれば中心部の空洞化に拍車がかかる」というものであった。

 議会では相反するこの二つの陳情の取り扱いで難航し、今現在、はっきりした結論を出せないでいる。

 さて、私はこの「ジャスコ進出は中心商店街の空洞化につながる」との反対陳情には多少疑問を抱いている一人である。

 今から20年余り前、イトーヨーカドーの進出計画がでたとき、銀座通商店街の人たちはこぞって反対した。しかし20年の賃貸契約満了が近づき移転のうわさが流れた一昨年は、何とか存続して欲しいと切実に訴える商店主が多かったのである。仮に今、西武デパートが旭川撤退を表明したとしたら、平和通商店街はこぞって存続運動に取り組むことになると思う。

 「大型店進出阻止」は一昔もふた昔も前の考え方である。現実的には、大型店と共存してやっていく、生き残りの道を考えていくしかないのである。

 私は、ジャスコが出店して打撃を受けるのは中心商店街というより、サティ、ラルズ、コープなどのライバルの大型店だと思う。彼らは、各都市、各地域で想像を絶する激しい商戦を繰り広げている。あらゆる分野で規制緩和が進む今、自由な競争を阻止すべくもない。繰り返すが、一般の商店はそのはざまで、魅力ある商品やサービスに智恵を絞りオリジナリティーを打ち出して生き残るしかないのである。

 ジャスコは、おとなりの当麻町にも出店を打診している。「固定資産税が入り雇用も拡大する」と同町は受け入れに前向きだ。東鷹栖地区の推進派の企業経営者は「うちがダメなら当麻に決まるのではないか。ジャスコは単に大型スーパーというだけでなく、アミューズメントも充実した商業施設。地域を活性化させる核として何とか実現させたいのだが……」と話している。地域商店街の情熱を何とかかなえてあげたいと思うが、どうだろうか。