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大手スーパー・ジャスコが東鷹栖に進出したいとの意向を表明してから早くも5年になろうとしている。
プランが示された直後は巨大SC(ショッピングセンター)構想に拒否反応もあったが、「地域経済がパワーを失っていく現状で、逆に、ジャスコの計画を地域活性化の核にしよう」とほどなく、地区住民を中心に『旭川北地域振興推進協議会』が結成された。大手の進出にやみくもに反対するのではなく、地域の商工業者がテナントとして入るなど共存の道を選び雇用拡大につなげる、また地場産品の販路拡大、観光の振興にもつなげようとの前向きな思いからだった。
ただ、実現には大きなハードルがあった。出店予定地は市街化調整区域であるため、市街化区域への編入が必要なのである。
商業地や住宅地として開発してよいとする市街化区域編入は、旭川市と周辺の町も含めた広域的なエリアで検討される。原則としては、個々の事情で市街化区域に入れる、あるいは区域からはずすということはできない。ジャスコ進出反対派から「一企業の戦略のための市街化区域の変更が許されるものではない」と強く批判の声があがったのもこのためである。
このため東鷹栖地区の推進派は、議会と菅原市長の政治的判断を期待し、「地域発展のために必要」と、陳情していた。
これに対し、平和通や銀座通など中心部の商店街でつくる旭川市商店街振興組合連合会はジャスコ進出反対の陳情を議会に提出した。その理由は、「すでに市内にはコンビニが124店、大型店が104店ある。さらに、大型店の象徴とも言えるジャスコが進出すれば中心部の空洞化に拍車がかかる」というものであった。
議会では相反するこの二つの陳情の取り扱いで難航し、今現在、はっきりした結論を出せないでいる。
さて、私はこの「ジャスコ進出は中心商店街の空洞化につながる」との反対陳情には多少疑問を抱いている一人である。
今から20年余り前、イトーヨーカドーの進出計画がでたとき、銀座通商店街の人たちはこぞって反対した。しかし20年の賃貸契約満了が近づき移転のうわさが流れた一昨年は、何とか存続して欲しいと切実に訴える商店主が多かったのである。仮に今、西武デパートが旭川撤退を表明したとしたら、平和通商店街はこぞって存続運動に取り組むことになると思う。
「大型店進出阻止」は一昔もふた昔も前の考え方である。現実的には、大型店と共存してやっていく、生き残りの道を考えていくしかないのである。
私は、ジャスコが出店して打撃を受けるのは中心商店街というより、サティ、ラルズ、コープなどのライバルの大型店だと思う。彼らは、各都市、各地域で想像を絶する激しい商戦を繰り広げている。あらゆる分野で規制緩和が進む今、自由な競争を阻止すべくもない。繰り返すが、一般の商店はそのはざまで、魅力ある商品やサービスに智恵を絞りオリジナリティーを打ち出して生き残るしかないのである。
ジャスコは、おとなりの当麻町にも出店を打診している。「固定資産税が入り雇用も拡大する」と同町は受け入れに前向きだ。東鷹栖地区の推進派の企業経営者は「うちがダメなら当麻に決まるのではないか。ジャスコは単に大型スーパーというだけでなく、アミューズメントも充実した商業施設。地域を活性化させる核として何とか実現させたいのだが……」と話している。地域商店街の情熱を何とかかなえてあげたいと思うが、どうだろうか。
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