2001年 11月号 No.395


高丸新体制で商工会議所はどう変わる
 
 11月に改選期を迎える旭川商工会議所は、3期9年務めた山川久明会頭(山川組社長)が勇退し、4人の副会頭のうち3人が退任する。新しい会頭には、現副会頭の高丸修氏(旭川トヨタ会長)の就任が確実で、会頭を支える副会頭人事もほぼ固まっている。今回は世代交代が一気に進み、議員定数100人のうち29人が入れ替わる大幅な議員改選となるが、旭川経済が停滞、混乱する時代にあって、先の商工信組問題で鮮やかな調整能力を見せつけたa丸氏の新体制に期待するものは大きい。

北彩都「合同庁舎」落札業者への不安
 
 今年度、道北で最大の建築工事といわれる北彩都あさひかわ(旭川駅周辺開発)内の国の合同庁舎。8月31日に入札が行われ、22億8000万円で熊谷組・鉄建建設・地崎工業のJV(共同企業体)が落札、平成16年完成を目指し工事も始まった。下請け仕事が回って中小業者には不況下の慈雨(じう)となるかとも思われたが、「仕事は欲しいが、熊谷、地崎ではもらった手形が心配で…」と手放しで喜ぶとはいかないようだ。

菅原市長3期目へ意欲! 動き出した旭川市長選
 
 来年11月に実施される旭川市長選挙まであと1年。3期目への意欲十分と見られる菅原功一市長へ向けた戦いの火の手はまだ上がっていないが、前回選挙で菅原支援に回った陣営の中にも「市長の政治資金問題はなんら決着していない。見るべき仕事もしていない」とする厳しい意見があり、「1年後は三つ巴の戦いになるかもしれない」と予測する有力者の声もある。

10年間で運賃を上乗せして生産者利益をかすめ取ってきた東川町農協
 
 15億円以上に上る巨額損失金問題で危機的状況に陥った東川町農協(高山茂良組合長)の欠損金補てん処理が遅れている。北農中央会の指導もあり、11月中には処理案を総会決定に持ち込まなければならないのだが、依然として役員の責任を明確にしない農協側の姿勢に反発する組合員も多く、また、長年にわたる運賃上乗せ問題にも火がつき始め、このまま処理案がまとまらなければ、破たんもありうる状況だ。

改めて東鷹栖進出を宣言したスーパーイオン(旧ジャスコ)の真意
 
 ジャスコから社名変更した国内大手スーパー・イオン(本社・千葉市)が9月上旬、旭川市に『東鷹栖ショッピングセンター(SC)』の建設概要書を提出した。スポーツ施設、カルチャー教室、医療機関なども備えた延べ床面積8万9900平方。の巨大複合施設が描かれているが、「なぜこの時期に、改めて計画書を提出したのか?」と、いぶかる声もきかれる。

激論バトル:佐々木邦男市議 VS 高原一記市議 買物公園リニューアル事業の賛否を問う
 
 2002年度の完成を目指す買物公園のリニューアル計画の賛否を巡り、高原一記議員(無所属)と佐々木邦男議員(民主クラブ)が市議会で激しい論戦を繰り広げている。両議員はいったい何を訴えようとしているのか、またその論点は?本誌では両議員が昨年から今年にかけて議会で行った発言を基に互いの主張を「激論バトル」風に構成してみた。(なお、発言の日時については構成の必要上、前後させ、またその内容についても必要に応じ編集した)

狂牛病ショック! 焼肉店の客半減
 
 国内初の狂牛病(牛海綿状脳症)の牛が確認された問題は、旭川市内でも各方面で波紋を広げている。保健所など関係機関では「牛肉を食べても狂牛病に感染する恐れはありえない」と説明しているが、スーパーでは牛肉の売り上げが減少、焼き肉店でも客足が遠のくなど、消費者の牛肉離れはジワリ現れ始めている。

江丹別ゴミ処理場問題に支援の輪広がる
 
 ゴミ処分場問題に孤軍奮闘していた「江丹別の自然を考える会」(柿島初次郎会長)に力強い味方が現れた。無策に処分場を増やすだけでなく、ゴミを捨てる立場にある市民の意識改革から進めようという活動のねらいを持った「旭川のゴミ問題を考える有志」(世話人・大塚譲旭油脂社長ら)で、まずは中園処分場におけるアスベスト廃棄問題で市に公開説明会の速やかな開催を求めた。

縦割り行政改善を目指し旭川市が4年ぶりの機構改革
 
 旭川市は11月中旬をめどに市組織の機構改革を実施する。同市の機構改革は97年12月以来、4年ぶり。企画と財政部を統合、企画財政部とし、事業立案と歳出との連携を強化するほか、縦割り行政の弊害をなくすため「スタッフ制」を導入、柔軟で効率的な組織運営を図る。また、税務部門を市民部へ移管。窓口サービスの向上も目指している。この機構改革に伴う人事異動も行われるが、規模は最小限となる見込み。

タイムリーインタビュー
北海道録画センター代表取締役 井下佳和氏氏
 
 全道の各FM局が地域で放送した観光やイベントの番組を、それぞれの局が必要に応じてインターネットを介して送受信し、全道的な情報番組を制作し放送する『ローカル・オンディマンド放送』が来年1月からスタートする。この事業を手がけた北海道録画センターの井下佳和社長にこれまでの経緯や全国初の試みにかける思いなどを聞いた。

今月の視点
よみがえった旭山動物園  西田 勲
 

 何かと暗いニュースばかりの旭川にあって、明るい話題を提供してくれているのは旭山動物園のような気がする。

 昨年お目見えしたペンギンが泳ぐ姿を水中トンネルから観察できるペンギン館、今年新たに誕生したオランウータンの空中散歩が真下から見ることのできる施設などが人気を呼んで、今シーズンの入場者が9月末で50万人を超えた。50万の大台は15年ぶりだそうである。

 実はこの夏、私も久方ぶりに旭山動物園に行った。日中猛暑となった日で、夕涼みがてら家族を伴って出かけてみた。

 まず驚いたのは、入場者の多さである。家族連れも多かったが、特に若いカップルの姿が目立った。涼しくて楽しい動物園は最高のデートスポットとなっているようだった。売店の灯も、夏祭りの夜店の風情を演出し、なかなかムードがあった。人気の高いペンギン館は客でごったがえし、ここが旭川かという盛況ぶりで、平家ボタルが光を放つ様子を間近に見られるようにしたホタルのこみちには、感動した。昼間とはまた趣の違う夜の動物園は大人でもうきうきして楽しいものである。まだ行ったことのない人はぜひとも来年の夏に、足を運んでもらいたいと思う。

 旭山動物園は、昭和42年に日本最北の動物園として、当時の市長五十嵐広三さんの肝いりで誕生した。50年代は多くの入園者があったが、徐々に人気がダウンし、平成7年には26万人とピーク時の半分にまで落ち込んでいた。

 人気が下降していった原因はいくつかある。一つには、各地につくられた大小のテーマパークやアミューズメント施設に、客を取られてしまったという点。二つ目は、誕生から20年以上たって、設備が老朽化していったことである。

 ご存知のように、動物園は企業経営のように損益感覚で考えると、成り立たないものである。実際、旭山動物園の経営を維持するために、毎年数億円の市費が必要で、昔も今も「金食い虫の動物園はやめるべきだ」との意見が議員などから出てくる。五十嵐革新市政がつくった施設だけに、その後の坂東市政時代はそうした不要論も強く、改修や施設の見直しなどはほとんど行なわれなかった。「動物園はいつ行っても同じで楽しくない、魅力がない」と市民に敬遠されるようになっていった。

 菅原市政に代わってから、次々に施設の整備と新設が行なわれるようになったのは喜ばしいことである。平成10年にはもうじゅう館、11年にはサル山、そして昨年はペンギン館、今年に入ってオランウータンの飼育館と次々に市民を楽しませてくれる話題の施設が誕生した。

 来シーズンにはホッキョク熊のダイナミックな生態を観察できる施設が加わり、その後には石狩川水系の生き物たちを集めた淡水魚水族館も計画されている。

 こうした積極的な充実した動物園づくりが、集客増につながり、50万人台に返り咲くことができたわけである。

 また、現園長の小菅正夫さんの動物に対する熱い思いも、動物園を活気づかせた一因だと思う。小さい時から動物好きでイヌやネコはもちろんのことクモまで飼育した経験があるという園長さんは、限られた空間で動物たちが生き生き暮らせる環境づくりということがいつも頭から離れないそうである。「動物たちの生きざまを通し、自然環境の大切さを知ってもらいたい。石狩川の水は北極や南極とつながり、地球の生き物もまた深くつながっているのです」と話している。

 暗く殺伐とした空気が支配的になっている時代だからこそ、心をなごませてくれ幸福な気分にさせてくれる動物園は貴重な存在である。さらなる旭山動物園の施設充実を楽しみに、また期待して見守っていきたい。