2002年 1月号 No.397


旭川政経トップ対談/菅原功一市長・高丸修会頭
 
 2期目の任期をあと1年残すだけとなった菅原功一旭川市長と旭川商工会議所の新会頭に就任にしたa丸修会頭。街づくり、そして停滞する旭川経済再生のカギを握る2人のトップリーダーに、旭川の現状、進むべき方向などを語ってもらった。(司会・本誌 西田勲社長)

北央信組の「選別」に中小零細企業の不安募る
 
 破たんした旭川商工信組の事業は、4月に北央信組(札幌)に引き継がれる。債権の中で継承できるものとできないものの洗い直しが進められている段階だが「継承されるのは約5割」との声も。「2月3月には企業倒産が続き大変なことになる」との厳しい見方もあり、旭川商工信組と取り引きのあった企業に不安が募っている。

名門「旭川三井石炭販売」が自己破産申請
 
 旭川市内の名門企業の一つだった旭川三井石炭販売株式会社(市内大町3条8丁目、能登正博社長、資本金2千万円)の経営が行き詰まり、12月中旬、旭川地裁に自己破産申請を行った。旭川商工信組から借り入れていた約1億8千万円が、北央信組への経営譲渡に伴い整理回収機構(RCC)へ回されるというショッキングな情報に接し、意欲を喪失した能登社長が再建を断念したもので、旭川信組破たんによる影響が名門企業を直撃した格好だ。

7区解体 気になる金田英行、今津寛のゆくえ
 
 衆議院小選挙区の区画見直しで、金田英行代議士を選出している本道7区(旭川市を除く上川、留萌、宗谷管内)が解体され、6区(旭川市)にはこのうち上川管内が編入されてきそうな情勢だ。6区ではすでに現職の佐々木秀典氏、復帰をねらう今津寛氏らが地盤を固めており、選挙区の再編成は、次期衆院選の戦況に大きな変化をもたらすことになりそうだ。

JR旭川運転所移転問題で永山住民が請願書提出
 
 「北彩都あさひかわ」の整備に伴うJR旭川運転所の移転で、その移転先である永山地区住民が環境対策の見直しを求めている。地域住民で組織する「JR旭川運転所と環境を考える会」(桶谷孝司代表)が11月末、市議会に提出した「地域の環境保全対策などを求める」請願書は異例の速さで12月中にも採択される見通しで、市や事業主体の道などは環境対策に向け最大限の努力が求めらることになる。

マックスバリュ(イオングループ)永山地区に出店決まる
 
 イオングループのスーパー『マックスバリュ』の旭川出店が決まった。場所は永山サティに近い永山5条13丁目。進行するデフレ、冷え込む消費、マーケット縮小と、底冷えの小売業界への新顔参入は、さらに商戦を熾烈なものにするのは必至。「どこが倒れるか体力勝負。消耗戦だ」(流通関係者)

今月の視点
今年も頑張るしかない......西田 勲
 

 昨年の新年号のこの欄で『新世紀といえども不安は募る』と題し、日本の経済が確実に悪い方向に向かっていて心配だと書かせていただいた。残念ながら予想は的中し、日本経済は1年前よりもかなり悪化している。株価は下がりっぱなしで、失業率はとうとう6%台に突入してしまった。

 もっとも象徴的に現れているのが、日本国債の格下げではないだろうか。アメリカ、イギリスと並んで上位だったのはもはや過去のことで、年末にはついに、G7の中で最下位のイタリアと並ぶ『Aa3』まで下がってしまった。

 国債格下げの最大の理由は、期待したほどに進まない日本の財政構造改革と不良債権処理問題。日本国内では小泉首相の取り組みは急進すぎると批判の声もあがっているが、外国から見ると、小泉さんの手法も問題先送りで、日本式の手ぬるいものと映っているようである。

 実際、道路公団などいくつか具体案が出された構造改革も、抵抗勢力が動き出したことで、実現への道のりは険しくなり時間がかかりそうであるし、「処理を急げ」と、ここ数年声高に叫ばれてきた金融機関の不良債権問題も一向に改善されていない。改革のスピードがこのままスローペースならば、さらなる日本国債の格下げもあり得、それは株安を誘発して景気を一層悪化させる。そうあって欲しくないと切望するが、自民党の公約である議員歳費(報酬)の1割削減が、当の議員たちの反対でいつのまにか取りやめになったことなどを見せつけられると、日本の政治家に大改革は無理だと思えてしまう。

 それにしても、日本経済のなかなか浮上できない理由は何だろうか。エコノミストは口をそろえて「地価や賃金などの生産コストが日本は世界一高いものとなり、産業の生産拠点が中国や東南アジアに移ってしまったことである」と指摘している。いわゆる産業の空洞化である。この問題を是正しなければ、根本的な経済再生は不可能との認識が強くなってきており、これからは日本も、本格的な給与の減額時代を迎えるものと思われる。

 経営環境が急速に悪化する状況に耐え切れず民間企業ではすでに給与カットに踏み切るところも目立ち始めており、聖域となっていた国家公務員給与の最高額も、年末に小泉首相が減額検討を指示したことで、見直しの気運だ。

 先日、ある金融機関の融資担当者と話をする機会があったが、「融資先の80%は赤字。残る20%のうち半分は何らかの粉飾でかろうじて黒字。本当に収支黒は全体の1割に過ぎない。これでは、満足な融資もできない」と頭を抱えていた。企業の経営環境はそれほどに悪化しているのである。また、ある経営コンサルタントがこう話していた。「今の時代、売り上げや粗利(あらり)の拡大は望めない。この不況を乗り切っていくには大胆な経費のカットが必要で、一番は人件費である。あい変わらず年功序列で給与を払っているような会社は近い将来経営危機に陥るものと覚悟したほうがいい」

 先ごろ、北洋銀行がはじき出した2002年度の北海道の経済実質成長率見通しはマイナス1%。1984年以来17年ぶりにマイナスになるという。公共事業の落ち込み、デフレの進行、設備投資と住宅建設投資の冷え込みなどで、経済の底冷えは続くとの見通しである。

 ありきたりの言葉だが、今年も生き残りをかけて頑張るしかないのである。