2002年 3月号 No.399


総務省に人材派遣を要請
筆頭部長の外部登用、菅原市長のネライは?
 
 旭川市の筆頭部長、企画財政部長の外部登用を菅原功一市長が切望し、総務省に人材の派遣を要請している。「荒療治で人心の一新が狙い」(与党市議)。道庁や県庁が中央官庁から人材を幹部職員として招聘(しょうへい)するのは多々あるが、地方都市ではあまり例がないだけに成否が注目されるが、「庁内に人材がいないとうことか。職員の意欲を削ぎ、組織の後退、硬直化を招く」と批判の声もあがっている。

旭川市の再雇用制度に市民批判噴出
 
 「どうして公務員だけが、こんなに優遇されるのか…」。定年退職した公務員を再雇用する「再任用制度」が4月から旭川市でも実施される。年金の満額支給年齢が段階的に引き上げられることに伴う措置。しかし、民間では中高年がリストラで職を失い、若者の就職もままならない状況が続いている。雇用情勢は深刻化、地域経済はさらに冷え込んでいる中、こうした公務員の優遇措置を痛烈に批判する声が相次いでいる。「市長判断で制度の導入は凍結できる。即刻断行すべきだ!」という市民の叫びに菅原市長の英断が望まれる。

美瑛町土地区画整理組合に公金横領疑惑
 
 三角屋根で統一された美しい町並みに変貌を遂げた美瑛町駅前の本通り。平成元年から土地区画整理事業として官民一体で取り組みを開始、来年度中の完成を目指しているところだが、この事業の建物補償金の問題を巡って、一組合員から疑惑が提起された。「組合は補償金を勝手に増やしたり減らしたりして、差額を着服している」とする穏やかならぬ訴えで、今後この告発がどういう展開を見せるのか注目される。

旭川建設業界「再編」が一気に加速
 
 小泉内閣の改革路線の影響で公共事業の削減傾向が強まっている中、合併や提携で体質強化とコストダウンを図り、この苦境を乗り越えようという建設会社が増えている。旭川建設業協会(盛永孝之会長)では、こうした企業を支援しようと合併・提携などに関する相談窓口をこのほど開設した。「現在も複数の企業が合併準備を進めている」と言われ、業界の再編は一気に加速しそうだ。

西武が困惑する旭川店撤退情報
 
 「西武百貨店が旭川から撤退するらしい」―こんな情報が旭川の経済界を駆け回っている。1月下旬に日経、道新が報じた「不採算店見直し、5店舗前後閉鎖」のニュースが発端。撤退が事実とすれば、地域経済に与える衝撃は大きいが、一人歩きするこの「撤退情報」に、当の西武百貨店は困惑している。

今月の視点
地に落ちた北海道ブランド......西田 勲
 

 輸入牛肉を国産牛肉と偽り政府から補償金を騙し取ろうとした雪印食品、前日の残りビールを当日分に混入していたサッポロビール園と、道民の誇りだった企業の信じがたい不正行為が相次いで発覚した。ただでさえ長引く不況で重苦しくなっている道民の気持ちに追い討ちをかけるような、何とも気が滅入る事件である。

 サッポロビールの場合は、まだそれほど悪質なものではないと大きな問題にならなかったのが幸いだが、雪印食品の牛肉偽装は極めて悪質である。日本を代表する食品メーカーがこんなモラルの低い小ざかしい手法を考え付くのかと暗たんたる気持ちになるばかりだ。親会社の雪印乳業が起こした食中毒事件に次ぐ今回の不祥事によって、スノーブランドへの信頼は地に落ちてしまった。道民の1人として、また長年、雪印製品を愛用してきた者として「もう一度一からやり直せ」と応援したいが、信頼回復の道は遠く、会社の存続さえ危ういようである。

 企業ではないが北海道ブランド≠ニ呼んでさしつかえないだろう鈴木宗男衆議も、アフガン会議へのNGO(非政府組織)参加を巡る問題で、イメージをすっかり落としてしまった。結果的には、田中真紀子外相が更迭となり、鈴木氏も衆議院議員運営委員長という重要ポストを辞任し、両者ともに痛み分けという格好だが、国民の大半は田中氏に同情し、鈴木氏は悪役である。

 言った言わないの低レベル論議に終始した国会では結局、鈴木氏の介入があったのかどうかは明らかにされなかったが、しかしこれまでの経緯からみて、有力な外交族議員である鈴木氏が外務省への影響力を行使し、NGOのアフガン会議参加を拒否させたのは間違いないようである。

 NGOが鈴木氏とのやりとりを公表している。その中で鈴木氏は「新聞なんかでもてはやされて調子に乗るな、ふざけるな」「税金を集めているのは俺だ。一銭も金はやらんからな」と、ヤクザの脅しのように怒鳴り散らしているが、そこには知性と教養のかけらも感じられない。

 こんな人が北海道を代表する政治家といわれてきたのだから、恥ずかしい限りである。

 議員バッジを光らせて役人を怒鳴りつけるのは鈴木氏のスタイルというか、政治家としての手法である。地元十勝の熱烈な支持者の目には、むしろそのような鈴木氏の態度が、とても頼もしくあり実力政治家として映るのである。恫喝と利益誘導を得意とするこうした古いタイプの政治家を頼りがいのある先生とあがめるのは、選挙民に、国の予算を持ってきて街を良くしてもらおうとの意識が今なお根強いからである。
 

 北海道の課題は「官依存体質からの脱却」と言われて久しい。バブル崩壊後はひときわ声高に叫ばれてきたが、しかし、その課題は一向に克服されていないのが実状だろう。97年に破綻した拓銀、98年に道民の翼として期待を担って飛び立ちながら、税金をつぎ込んでも経営が浮上しないエア・ドゥ。信じられないような偽装工作で国の補助金を騙し取ろうとした雪印食品も、そして醜態をさらした鈴木宗男氏もまた、つきつめて言えば、悪しき北海道体質の現れではなかろうか。
 

 3月危機が叫ばれ、NGO論争のさなかに議員辞職した大橋巨泉氏が言い放った「このままでは日本沈没」もありえないことではないという厳しい局面となってきた。小泉政権は待ったなし、実効ある政策が問われている。われわれ道民も、悪しき体質から抜け出すことが待ったなしで迫られているのである。