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昨年来、旭川では行政と住民の間のトラブルが絶えない。江丹別のゴミ処分場問題に始まり、JR運転所の移転を巡っての混乱、そして買物公園リニューアル問題などである。
一連のごたごたは、行政側の高圧的な姿勢が原因であるのか、それとも住民の主張がわがままなのか、見方はその人の立場によって異なるようである。
一口で「住民」と言っても、さまざまな考えの人がいる。その多種多様な住民が皆不満を持つことなく市が大きな事業に取り組むのは不可能なことだろうし、とくにだれもがいやがる迷惑施設・ゴミ処分場などは、反対運動は避けられないだろう。ただ、そうした事情を配慮してもなお、昨年来のトラブルは行政側の事業の進め方に問題があると私は思う。
江丹別の問題では、市は中園処分場の使用期限ぎりぎりの昨年末に、延長の話し合いを住民に要請した。住民にとってみれば「なぜもっと早くから話し合おうとせず、使用期限切れ寸前になって延長してくれと言ってくるのか。こちらの意見などはじめから聞く耳を持たないとしか思えない」との不快な感情が生まれるのは当然である。案の定、延長の調印は大混乱となって、罵声の飛び交う中での調印強行となったのである。
宮前にあるJR旭川運転所の永山移転問題も、事前に住民への説明が十分に行われたとは言えない。至近距離に住む住民が「騒音」と「大気汚染」を危惧し移転反対の意思を表明。話し合いが行われているが大きな進展はない。
買物公園のリニューアルは、宮下通から8条通までの約1キロ区間の段差をなくしバリアフリーとし、ロードヒーティングや点字ブロックを設置、遊具などは撤去して空間の広さを強調しようという考え方で着工したが、工事が進むにつれ「殺風景だ」「温かみがない」といった批判が噴出した。この問題はフォーラム開催などを通し市民の声を反映させることで一応決着したのだが、工事の仕上げ段階の今年になって、買物公園のシンボルともいえる手の噴水の移転先を巡ってまたまた混乱劇を演じた。
少し時間をさかのぼれば、旭川聖苑の建設地決定も、二転三転、行政と住民がもめて混乱が続いた。
どうしてこうしたトラブルが繰り返されるのか。一言で言うと、地元住民との合意づくり、信頼関係を結ぶ努力がたりないのである。「時間をかけて論議した」と行政側は言うが、以前、市の幹部が自戒を込めて話していた言葉が、問題の本質をついていると思う。「行政が事業を進める時はまず最初に、何年着工、何年完成という枠をはめる。住民の合意づくりに時間がかかることを余り考えない。結果として現場は、決められた時を目指して無理を重ね住民とのあつれきが大きくなって問題がこじれてしまう」というのである。
また、行政の縦割りの体質の弊害もある。住民との対応は様々な問題を抱えているので、本来はいくつもの部署が論議に加わらなければならないのだが、直接の担当部署に他が口をはさむのは難しいのである。
菅原市長は一連のトラブルに危機感を抱き、幹部に中央の人材を招聘(しょうへい)しショック療法で人心を一新したいとの考えもあるようだ。苦悩の大きさがうかがい知れるが、いずれにしても庁内の意識改革は必要である。住民の声にしっかり耳を傾け、それを反映させていかなければこれからの街づくりはできない。トップである市長の責任は重い。3選を目指そうとしている菅原市長にはなおさらのことである。
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