2002年 9月号 No.405


波紋呼ぶ菅原市長の「場当たり的」決断
市職員紳士採用ゼロの是非を問う
 
 旭川市のひっ迫した財政事情を理由に、菅原市長が打ち出した来年度の職員採用を一部凍結するという方針が波紋を呼んでいる。「高校生や大学生の就職の道を閉ざす」と深刻な雇用情勢を背景に旭労連が反発したのをはじめ、「採用ゼロというのはもってのほか。勧奨退職を募ってでも新しい血を入れるべき。まず、役所改革を徹底してからの話だ」と市民からも厳しい声があがっている。

東国幹道議が旭川市長選出馬を模索
 
 任期満了に伴う旭川市長選の日程が11月3日(日)告示、同10日(日)投票と決まった。時を同じくして注目の対立候補の顔もかすかに見えてきた。現在道議1期目の東国幹氏(34)が周囲からの出馬要請を真剣に受け止め、立起へ向けて環境整備に入っている。ここまで順調だった現職独走ムードにもにわかに暗雲が垂れ込め、菅原陣営には驚きと緊迫感がみなぎっている。

廣野忠雄氏惨殺事件捜査大詰め? 犯人の目星がついた!?
 
 廣野組会長・廣野忠雄氏の惨殺事件から2ヵ月が過ぎたが、事件解明に向け全力で捜査しているはずの警察の動きが、さっぱり伝わってこない。札幌から大挙して応援に来ていた道警本部の捜査員も、少しずつ引き上げているようだ。事件解決のめどが立ったから引き上げたのか、それとも長期化を覚悟して捜査体制を縮小したのか。旭川市民の探偵熱も少しずつ冷めてきているが、その一方で、犯人の目星がついて、近く別件で逮捕、厳しい取り調べが始まりそうだという話も伝わってくる。

<旧ジャスコ>イオンの近文地区(ホクレン用地)出店本決まりか
 
 本誌6月号で報じた通り、大手スーパーのイオンは旭川新道に近い近文に出店を計画、土地を所有するホクレンと水面下で交渉に入っていたが、両者間の話し合いは前向きに進んでいるようだ。具体的なプランはこれから煮詰められるが、延べ床面積5万平方メートルを超える大型SCが早ければ来年末にも誕生することになりそうだ。

道北企業売上高・法人所得ランキング
 
 平成13年度(平成13年4月期〜同14年3月期決算)の道北地区企業売上高ベスト100社と同業種別売上高ベスト20社、北・中空知地区売上高上位50社と同業種別売上高10社が、東京商工リサーチ旭川支店の調べでまとまった。
 それによると、道北の『100億円超企業』は前年より1社減って21社だった。100社のうち売り上げを伸ばした増収企業は34社で、残る66社は減収。長引く不況が反映されている。
 1位旭一旭川地方卸売市場、2位エヌシーマックと順位に変動はなかったが、昨年4位だったふじが1つランクを上げ3位に。
 上位20社では、旭川電気軌道が3.8%増で5位(昨年8位)、北野組が14.4%増で8位(同11位)、エーコープ旭川が6.1%増で13位(同14位)、道北ラルズが15.3%増で15位(同19位)にそれぞれランクアップしている。消費不況が続く中でも大手スーパーの健闘が目立っている。
 業種別では、建設業が18社、スーパー・小売業11社、自動車販売10社と続き、昨年の22社から4社減少したものの業種のトップを維持した。
 なお、前年37位の藤建設と74位の大北土建工業は3月から4月へ決算期を変更したためランクから外れた。

旭川市でも始まった市町村合併論議
 
 全国の約7割の市町村が合併を検討するなか、出遅れの感が否めなかった旭川市にもようやく「市町村合併等調査研究会」(座長・坂東光則企画財政部長)が設置され、合併問題への取り組みが始まった。
 合併すれば、合併前の地方交付税が10年間全額保証されるほか、合併特例債や、道路建設、公共施設整備などに対する補助金など財政上の優遇支援策を受けられるが、合併しなかった場合は、地方交付税が30%削減される。財政支援を設けた国の「誘導策」に「人の心を金で買うようなものだ」と批判も少なくないが、「国の誘導策にのって新たな街づくりを描く好機」と捉えれば、ここは真剣に合併を考えてみるのもいいかもしれない。

「東栄再建」日経報道への戸惑いと期待
 
 7月19日付紙面で日本経済新聞が『東栄、RCC主導で再建へー負債圧縮、焦点に』と報じた。果たして本当にRCC主導の再建が進められるのか? OBや関係者からはこの『再生型回収』へ期待が集まっているが、一方で疑問の声もあがっている。

今月の視点
野菜は信頼できる地場産品を......西田 勲
 

 中国製のダイエット健康食品を服用していた女性らが肝臓障害を起こし、死亡者も出るに至って大きな社会問題となっている。

 今回の問題が発生する半年前の今年3月には、中国産冷凍野菜から基準を上回る残留農薬が検出され、翌4月には中国産ハチミツから抗生物質が検出されている。この他にも、下ゆでされた冷凍ホウレンソウから使用が禁止されている農薬が見つかったり、ファミリーレストランに納入された食材から基準値の12倍を超える農薬が検出されたり、ジャムにカビが見つかったりと、消費者を不安にさせる中国産農産物・食品にまつわる話は尽きない。

 中国から輸入される野菜のほとんどは、日本の食品メーカーや商社が介在し、日本市場の基準に合うように栽培、農薬などの使用も厳重に指導され安全とのイメージがあった。しかし実際にはかなりずさんであることが一連の騒動で露呈したのである。

 ある雑誌に掲載された中国の食品工場のレポートに、加工現場の実態が描かれているのでいくつかを紹介しよう。

 「中国の工場の水はどこもかび臭い。カビの胞子が混入しているわけで、もう1度浄化しなければならないのだが、水処理は人件費より高くつくのでやらない。日本の企業は知っているがそのまま買い付けている」「蒸し暑く、従業員は手袋をしていないなど衛生管理に問題が多い。消毒も不完全でハエがブンブン飛んでいる」「異物混入をチェックする装置は電気代がかかるから動かしていない」「日本向けの煩雑な表示が面倒なので大手メーカーと同じ商品表示を丸写しにしている」。どれも食品の安全を考えるとゾッとする話である。

 もう10年くらい前になるが、ウーロン茶が大ブームを起こしたことがあった。酒を飲めない私は、体にも良いと考え飲食店でガブガブ飲んでいたが、このウーロン茶メーカーの社員から「あまり大きな声では言えませんが、ウーロン茶の原料はほとんどが中国産で、すごい量の農薬を使用しているのでほどほどにした方が良いですよ」と注意されたことを今でも鮮明に覚えている。

 本来、日本に入ってくる段階で国がチェックすれば良いのだろうが、膨大な輸入食品の一つ一つをチェックするのは現実問題として不可能であり、行政頼みではすまない。銀行を預金者が選ぶ時代になったように、消費者も自己防衛意識を高め安全な食品かどうか選別する目と味覚を持つしかないのである。

 食品問題研究家の増尾清氏は「食品メーカーのモラルは地に落ちている。行政もあてにならない。だから、消費者が主導権を握ることが大切。消費者が買わなければ、農薬の使用量も製品表示も企業は真剣に考える」と話しているが、私もその通りだと思う。

 

 ご承知と思うが、旭川近郊は品質の良い野菜が大量に栽培生産されている。北海道は気温が低いため、本州と比較しても農薬の使用量は少なく、しかもどこの栽培農家も品質を重視し有機栽培が増えつつある。

 輸入品などと比べると価格が高いということで地元で消費されるよりも東京などに送られるのが多いそうであるが、品質と安全性を地元のわれわれがもっと評価すべきである。価格が安くても、中国産のように農薬を大量に使用し表示はまったくあてにならないのでは生命にさえ関わる。この際「野菜は地場産品」という意識を消費者は持つべきだろう。地域の農業振興にもなり一石二鳥である。