2002年 11月号 No.407


廣野氏惨殺事件「半澤兄弟逮捕」の光と影
 
 旭川の歴史上、最も衝撃的な犯罪と言われた廣野組会長・廣野忠雄氏惨殺事件で二人の容疑者が旭川中央署に逮捕、起訴された。事件後まもなく捜査線上に浮かび、早くから別件で逮捕されていた元半澤ガラス加工所社長の半澤馨氏(66)と実弟の半澤昇氏(63)。地元の経済界では知名度の高かった二人だけに、逮捕の報道に市民が受けた衝撃も大きかった。警察は「金員目的で侵入、(廣野氏に)抵抗されたため殺害した」と発表しているが、彼らの目的は本当にカネだったのか? 依然として謎の多い歴史的殺人事件と、渦中にある半澤兄弟の過去を探ってみた。(文中、半澤兄弟の敬称を略す)

旭川市長選“短期決戦”に突入!
 
 34歳の東国幹氏が「がんばる!ワカゾウ」と叫びながら3期目を目指す菅原功一氏に挑戦状をたたきつければ、受けて立つ58歳の菅原氏は「カエル・改革・カワル・旭川」と行財政の改革姿勢を前面に打ち出す。共産党系は前旭川市議の田辺八郎氏(59)を擁立し、保守分裂選挙の間隙を突いて旋風を巻き起こす構え。前回同様三つ巴の戦いとなるが、その内容には格段の差が現れてきそうだ…。(記事は10月6日現在)

地価下落、固定資産税はなぜ下がらない?!
 
 「地価は下落しているのにどうして固定資産税は下がらないのか?」。最近、こうした市民の声をよく耳にする。結論から言うと、固定資産税は、地価が高騰した場合でも、なだらかに課税標準額を上昇させ、逆に下落をした場合でも、急激に下がらないような「負担調整措置」が講じられているからだという。それでも、ここ数年の地価下落は尋常ではない。旭川市の固定資産税収入総額も2000年度から減少傾向だ。

市職員が病気休暇中に酒気帯び運転
 
 旭川市職員が病気休暇中にもかかわらず繁華街で飲酒、そのうえ酒気帯び運転で事故を起こし、現行犯逮捕されていたことが分かった。厳しい財政事情を背景に一層の行革が進められ「職員の意識改革こそ重要」と言われている最中に起きた不祥事自体もあきれるばかりだが、それを本誌取材後まで、一切公表しなかった市の姿勢にも市民の厳しい批判の目が向けられことになりそうだ。

「おおむね適正」?おかしな旭川市の監査報告
 
 今年8月に提出された旭川市の監査結果について、4人の監査委員の意見が一致せず、「おおむね適正に処理されていると認められた」というあいまいな表現が用いられた。行政の監査報告で“おおむね”という表現が使われるのは前代未聞。なぜ、そのような結果になったのか―。そこには、またもや旭川市の不明瞭な事務手続きがあったのだ。

シネコン2館が年末、来春相次ぎオープン
 
 旭川市内で2館のシネコン建設が進められている。1館は永山パワーズ内の『シネプレックス7旭川』で11月末のオープン予定。もう一館は大雪通5丁目で工事が始まった『スガイディノス旭川』。どちらも最新設備で、臨場感あふれる音響がセールスポイントの一つ。市民の話題を集めそうだ。

西神楽農協が診療所事故で責任逃れ
 
 西神楽農協(平田満夫組合長)が経営する「西神楽厚生診療所」(佐々木隆博所長)で7月2日、通院患者の細川勝正さん(58)が受付窓口の防犯シャッターに腹部を挟まれる事故があった。細川さんには数日後から腹部圧迫が原因と見られる黄疸症状が現われ、現在は市立病院に入院、治療を受けている。診療所が引き起こした事故で、当然農協が補償するものと思われたが、ここへきて農協側の態度が変わったことから、入院費の支払いにも窮し、稲刈りも人手に頼らざるを得なくなった細川さんは、農協の誠意のない対応に怒りをあらわにしている。

今月の視点
大きなニュースに隠れた市議会定数問題......西田 勲
 

 最近の市民の関心事といえば、何といっても廣野組会長廣野忠雄氏殺害容疑で逮捕された半澤兄弟のことである。

 ガラス加工会社などを経営していた半澤兄弟に関しては、廣野氏殺害事件が起きて間もなく、深く事件に関わっているとのウワサが流れ、事件から2ヵ月後に新規雇用助成金不正受給の疑いで逮捕された時点で「これは別件逮捕で、本命は廣野氏殺害容疑」との見方がもっぱらだった。このため殺人容疑での兄弟逮捕のニュースにも、「あーやっぱり」というクールな反応が多かったと感じる。ただ、犯行の動機や方法などでまだまだ謎も多く「本当に兄弟の犯行なのか?」との疑問の声もあり、捜査関係者の努力で事件の全貌を一日も早く明らかにしてもらいたいものだと思う。

 容疑者逮捕に次ぐニュースといえば、旭川市長選だろう。

 当初はこれといった有力な対抗馬の名があがらず、菅原市長の独走かと思われていた情勢で、前道議の東国幹氏が出馬を表明した。市長選はやはり、候補が街づくりで激論を交わしながら戦うのがいい。市民も市長選を機会に旭川市の将来について真剣に考えてもらいたいものだ。

 ところで、このようなニュースが目立つ中であまり新聞などに取り上げられなかった事がある。それは旭川市議会の定数問題である。9月22日に開かれた定例市議会で何の論議もないまま全会一致で定数は40人と可決したのである。

 ご承知のようにどこの自治体も財政はひっぱくし議員の数や報酬を減らしている。民間企業においてもデフレ経済にあってリストラをはじめ、せいいっぱいの企業努力をし、なんとかしのいでいる。それでも倒産は後をたたない。

 それにもかかわらず市議会は40人を可決してしまったのである。

 旭川市議会の議員定数は、長く44人であった。もう15年前になるが、旭ダンケの山下弘さんや龍後設備の龍後広幸さんらが定数削減の市民運動を起こしたが議会に拒否され、4年後に市議会内にある公正クラブが「4人減」の提案を出したがこの時もあえなく否決された。3度目の挑戦が平成10年。市民委員会連絡協議会会長などの経験がある袋井清松さんを中心につくられた市民の会が定数削減を議会に迫り、ようやく「4人減」を実現したという経緯がある。

 3度目の市民運動が実って前回の市議選は定数40人で行われたわけだが、明年4月の市議会選挙もこの定数40人で競われることになる。36万人都市の旭川の場合、上限が46人と決まっているだけで、そこから何人減らすのかは議会に委ねられていたのである。

 実は経済界の中から「40人でも議員の数は多すぎる。さらに定数を減らすべきだ」との声があがっていて、再度、陳情の気配もあった。今回、何ら議論されることなく全会一致で可決を急いだことに対し、「来春に市議改選期を控え、これ以上減らされてはわが身に火の粉がふりかかる、落選しかねないと恐れて先手を打ったのだろう」と批判的に見る市民もいる。

 可決した後に言ってもしかたがないのかもしれないが、私は以前から人口1万人につき議員一人、つまり定数36が望ましいと思っている。旭川の法定上限は46人である。全国の自治体議員の削減率は20%だから46人×0.8=36、という計算も成り立ち説得力があるのではなかろうか。

 大きなニュースの中で見過ごされてしまった今回の定数問題の結果を見て、恒常的に議会を監視し市民の意思や意見が反映される第三者機関の設置が重要だと改めて痛感した。