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Q 先月号の北海道経済の民事再生に関する法律相談を読み、私の多重債務の処理に関し、相談したいのです。勤務先から解雇を余儀なくされたりすれば、この先大変ですから、何とか民事再生で負債を処理したいのですが。(民事再生手続きを利用できるかどうかを判断するために聴取したところ次の事項が確認できました)。
成 今お聞きしたところによると、家族が奥さんと、6歳の子供さんの一人、負債が消費者金融等8社に対し、約600万円、収入がこの2年間ほとんど変動がなく手取り月額22万円(所得税、住民税、社会保険料合計4万5千円)、手取り年額320万円(夏、冬のボーナス56万円)、毎月の支払い約18万円で、不動産等の資産はないということですね。
富 前回も説明しましたが、給与所得者等再生では、
1.破産の原因たる事実の生じるおそれのあるとき
2.将来における継続的な収入の見込みがあり
3.その収入が給与等の定期的かつ変動の幅が小さいと見込まれ
4.負債額が3千万円を超えないことが要件となっています。
あなたの場合、この要件はクリアできていますが、問題は再生法の求める分割払いを履行できるかですね(ちなみに、収入額の変動の幅が小さいかどうかの判断のおおよその目安は、年単位の収入の変動の幅が5分の1未満であれば変動の幅が小さいと見込まれると判断してよいと思われる)。この分割払いの履行の可能性を検討してみましょう。
成 前回も説明したとおり、債務者は、原則として3年間の分割払いで一定額を支払うことを内容とする再生計画を定め、それを支払うことにより残債務が免除されます。支払うべき金額は再生債権(無担保の債権)の5分の1以上(ただし、最低100万円、最高300万円)で給与所得者等再生の場合、再生債務者とその被扶養者の最低生活費を控除した可分所得額の2年以上の額でなければなりません。
富 今お持ちの給与明細書、アパートの賃貸契約書、住民票等の資料からおおよそですが、判断してみると、あなたの2年分の可分所得は50万円から60万円の間のように思われますね。そうしますと、あなたが、返済すべき金額は600万円の債権の5分の1である120万円ということになります。この120万円を原則として3年間で返済する、ということは毎月3万4千円を返済することになります。この3万4千円の返済ができますか。言い換えると、年間40万円の余裕さえ見込めない場合は再生の申立をしても再生計画の実行の見込みがないと判断されてしまうのです。
Q これまでの追われていた支払いを考えれば、ボーナスをやりくりしたり、妻にも協力してもらって何とか返済していこうと思っています。ただ、今お聞きすると裁判所に提出する手続き的な作業などが大変ですし、弁護士さんにお願いするとすればいくらくらいの費用がかかるのでしょうか。またどのような資料を準備したらいいのでしょう。
成・富 費用は、負債総額等の要因や当該弁護士によっても変動があるでしょうが、弁護士費用が30〜40万円、そのほか印紙代、郵券、予納金等の実費が3万円前後必要になります。
また、戸籍謄本、住民票、預金通帳、給与明細書などの資料が必要です。また、3年という長い期間にわたり再生計画を履行することが必要なわけですから、債権者に約束した毎月3万4千円の金額は受任した弁護士に毎月預けて、その弁護士から債権者に送金してもらうのが望ましいでしょう。
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