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私の会社のまだ20歳代の従業員がサラ金等からの借金が重なり破産宣告を受けてしまいました。本人は一生懸命仕事をしていますが、従業員が30名ほどの小さな会社でもあり、他の従業員の教育上、解雇を視野に入れなければならないのかと思って相談にきました。 |
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| 成 |
破産宣告を受けるということは会社外の問題で、基本的には普通解雇も懲戒解雇もできないと考えるべきです。仮に、その従業員がお金に困窮して会社の金を流用するなどといった不正行為を行えば、それは会社内での問題ですから懲戒の問題に派生しますが、単に破産宣告を受けたというだけでは普通解雇、懲戒解雇はできません。また、通常個人破産は同時廃止となり、居住の制限(住所の変更には裁判所の許可を受けるとの制限)などの拘束も受けませんから会社での業務に法律的制限を加えるともいえないでしょう。 |
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| Q |
実は、既にあるサラ金業者からその従業員の給料債権を差し押さえるとの裁判所の命令がきています。これ自体、手続きが煩雑そうで困っているのですが。 |
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| 富 |
給料の差押命令は拒否できませんから、裁判所の差押命令に従って所定の方法で差し押さえられた給料の一部を支払ってください。会社がこのような手続きを取っても、給料債権の一部を裁判所の命令に従って支払い、残りの給料をその従業員に支払うことですから、会社の業務に混乱や支障をきたすものとは認められず、給料債権の差し押さえを解雇の理由とすることはできないと考えるべきでしょう。 |
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| Q |
本人は否定していますが、仮に、本人がヤミ金に手を出し、ヤミ金からの脅しの取立てが会社に来たらと思うと心配でしょうがないのですが。 |
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| 成 |
確かに経営者としては、そのような取立てを心配するお気持ちはわかります。しかし、それはその従業員の責任との側面よりも出資法等を無視した無法な輩に問題があるわけですから、そのことを解雇理由とすることはできないでしょう。むしろ、会社内で意思統一して「このような電話は会社の業務に支障が出る、業務妨害である」として、毅然とした対処をとってほしいと思います。 |
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| 富 |
これまでお話ししたように、破産宣告を受けた、給料債権の差押さえ命令がきたというだけでは解雇できません。しかし、例えば、その従業員がお金を扱う経理担当者であるといった場合には、お金を直接扱わない部署に配置換えすることは許されるものと思いますね。ただし、その際も、本人に説明し、本人も納得したうえでというのが望ましいでしょう。
平たく言いますと、自己破産することで職業に関して制約を受けるのは会社の役員や弁護士らの資格で仕事をする者たちで、労務管理上は破産の一事で従業員に不利益を課すことはできないと考えるべきです。
しかし、多重債務が原因となって業務がおろそかになる、怠業(遅刻、欠勤等)が目立つなどの場合には、あなたや上司がきちんと注意、指導すべきです。また、よく耳にする例ですが、お金に困った従業員が会社内の従業員から金を借りるなどして職場内の雰囲気が非常に悪くなることがあります。経営者として日頃から従業員に対し、金銭の貸借には十分注意するよう朝礼等で指導してください。 |