旭川から発信する情報コンテナ月刊北海道経済
月刊北海道経済は創刊以来40年。旭川市を中心とする道北地域の政治・経済・文化の話題を発信している雑誌です。
Q 私は妻Aとの協議離婚を考えていますが、長年継続していた生命保険について相談したいのです。
私が契約していた生命保険の受取人は妻Aとなっていますが、離婚した際に受取人をそのままAとしておくべきか、あるいは、現在付き合っているB女とすべきか迷っているのです。
仮に協議離婚し、生命保険契約の受取人をそのまま妻Aとしたままで私が死亡した場合、生命保険の受取人は離婚によって変わるのでしょうか。
成 保険金の受取人を現在の妻Aさんとしたままであなたが離婚し、その後、亡くなった場合の生命保険の受取人はAさんのままです。
離婚したからといって生命保険の受取人が当然に変わるものではありません。
Q 仮に私が離婚後にB女と再婚していた場合はどうなのでしょうか。
富 Aさんとの離婚後にBさんと再婚しても、あなたが生命保険の受取人をAさんからBさんに変更する手続をしておかなければ前妻のAさんが保険受取人になります。
ですから、あなたがAさんを保険受取人から排除しようとするならば、Aさんの指定を取消す、あるいは、Bさんを受取人と指定する受取人変更の手続を保険会社との間でとっておかなければなりません。
成 蛇足ですが、よくあるいわゆる熟年離婚の場合、協議離婚に際し、保険受取人は妻のままにして保険契約を継続するということが離婚の条件とされることがあるので、あなたとAさんとの間できちんと受取人に関しても協議をしておくことが望ましいと思います。
Q 実は、私はAとの離婚後にB女と再婚すべきかどうか迷っています。
ただ、B女との関係は続けたいのでB女との結婚は約束できないもののB女との関係を継続するためにB女を受取人とする新たな生命保険契約を締結することに問題がないでしょうか。
富 結論から言うと、あなたが考えている生命保険契約を締結することは控えるべきだと思います。
まず、あなたが考えているような生命保険契約を保険会社が締結するかについては、当然保険会社も然るべき審査をするでしょうし、仮に、保険契約が締結されたとしても、不倫関係を維持する、あるいは、不倫関係を繋ぎとめるいわば対価としてBさんを受取人と指定する保険契約を締結することは特別の事由がないかぎり公序良俗に反し無効と考えるべきものです。
ですから、仮にあなたが不倫関係を維持する、あるいは、Bさんとの関係を繋ぎとめることを主目的として新たな保険契約を締結し、あなたが万が一亡くなるといった事態になった場合、受取人の指定そのものが無効とされることになりかねません。
成 受取人の指定が無効となるとの意味ですが、保険契約そのものが無効ということではなく、受取人の指定がない保険契約になるということで、結局、あなたの相続人が受取人になるということになり、Bさんにはあなたが万が一のときには、保険金を受け取ることができないことになるのです。
あなたがAさんと離婚し、その後、Bさんと入籍はしていないもののBさんとともに生活しているなどの相応の生活実態があれば、不倫関係の維持等のための保険契約とはみなされにくいでしょうから、受取人の指定が無効となる可能性も低くなると思います。