適 正 飲 酒 の 推 進

 「酒は百薬の長」という言葉もあるように、昔から適度な飲酒は心身によい影響を与えることが広く知られています。飲酒は精神のストレスを和らげ、血行を促進し食欲を増進するなど健康を守るうえで一定の効果を生むものと考えられます。しかし、その一方では、心や体の健康に大きな害をもたらす危険にも注意が必要です。

【アルコールの特性】

○致酔性

 飲酒は、意識状態の変容を起こします。このために交通事故等の原因の一つとなるほか、短時間の多量飲酒による急性アルコール中毒は死亡の原因となることがあります。

○慢性影響による臓器障害

 肝疾患、脳卒中、がん等多くの疾患がアルコールと関連します。

○依存性

 長期にわたる多量飲酒は、アルコールへの依存を形成し、本人の精神的・身体的健康を損なうとともに、社会への適応力を低下させ、家族等周囲の人々にも深刻な影響を与えます。

○未成年者への影響や妊婦を通じた胎児への影響

 アルコールは未成年者の心身の発達障害を起こし、非行問題等の社会的影響を及ぼすものです。また、妊婦が摂取したアルコールは胎盤を通って直接胎児に影響します。

【アルコールと健康】

 我が国の男性を対象とした研究では、平均して2日に日本酒1合(純アルコールで約20g)程度飲酒する人が、死亡率が最も低いとする結果が報告されています。諸外国でも、女性を含め、近似した研究結果が出ています。

【お酒との付き合い方】

 「健康によく、社会にも迷惑をかけない正しい飲酒」を実践するため、社団法人アルコール健康医学協会では「適正飲酒の10か条」を提唱しています。

1.笑いながら共に、楽しく飲もう
2.自分のベースでゆっくりと
3.食べながら飲む習慣を
4.自分の適量に止めよう
5.週に2日は休肝日を
6.人に酒の無理強いをしない
7.薬と一緒には飲まない
8.強いアルコール飲料は薄めて
9.遅くとも夜12時で切り上げよう
10.肝臓などの定期検査を

 この機会に、日頃の飲酒習慣について振り返ってみてはいかがでしょうか。

〔参考文献〕
 ○パンフレット「お酒 飲んでもいいの?」
 ○ハンドブック「アルコールと健康」
 (社団法人アルコール健康医学協会 出版物)