旭川から発信する情報コンテナ月刊北海道経済
月刊北海道経済は創刊以来40年。旭川市を中心とする道北地域の政治・経済・文化の話題を発信している雑誌です。
最近はすっかり車で4条本通を走ることがなくなった。3条通、あるいは5条通、6条通へと迂回(うかい)するのが習慣のようになってしまっている。理由ははっきりしている。4条本通の7丁目、9丁目、10丁目の信号が『歩車分離式』に変わって以来、赤信号での待ち時間が長く、ラッシュ時には渋滞するようになったためである。
『歩車分離式信号』は、交差点での事故を防ごうと考え出された新しい仕組みで、警察庁が2001年から2002年にかけて半年間、全国100カ所でモデル運用し「人対車の事故7割減」とのデータをもとに全国的に導入している。その数は昨年9月までに2200カ所を超え、さらに3000カ所の導入を進めている。
北海道では札幌、函館などに登場した後、今年3月14日に旭川にもお目見えした。試験運用がなく、また事前PRも行われなかったために、歩行者もドライバーも大いに戸惑い、「青信号の時間が短く横断歩道を渡りきれない」「渋滞がひどくなった」といった批判の声があちこちからあがった。
その『歩車分離式信号』がお目見えして間もなく5カ月になろうとしているわけだが、市民の間にあった戸惑いはなくなったものの、依然多くの歩行者やドライバーが不便さを感じているのが現実だ。はっきり言って評判が悪いのである。
一番の理由はやはり、信号の待ち時間が延び渋滞がひどくなったことである。以前も、7丁目と9丁目の交差点は時間帯により渋滞することもあったが、歩車分離式となってからは5丁目から13丁目くらいまで渋滞することも珍しくなくなった。
導入当初歩行者からあがっていた「青信号の時間が短い。高齢者の中には渡りきれない人もいる」との批判の声は相変わらず強い。
また視覚障害者からはもっと切実な声が聞かれる。従来は、青信号となったことを知らせる案内(鳥の声)が、渡る方向によって違っていた。その音の情報で渡る方向を判断していたわけだが、歩車分離式信号になってからは鳥の声の案内は1種類だけとなって、どちらに進んでよいか分からなくなっているのである。「とても危険だ。早急に改善すべきだ」と、盲人福祉協会などから強い要望があがっている。
こうした苦情は警察にも寄せられていて、警察でも改善策の検討を始めている。考えられる案としては1.スクランブル交差点にする2.交通量が少ない深夜に限り従来の方式に戻す3.方式は現在のままで、周期(時間)を調整する4.完全に従来の方式に戻す、といった4通りが考えられるようだ。
私の考えを言わせてもらえば、従来の横断歩道に加えて対角線の横断もできるようにするスクランブル交差点にするのが良いと思う。ただ警察では、「スクランブルにすると信号機の数を増やさなければならず、一基につき300万円以上かかる。また対角線の横断歩道は距離が長いため歩行者の青信号を長くしなければならず車の流れはさらに悪くなる」と、難色を示しているようだ。しかし現状でも歩行者や自転車はコーナーからコーナーへクロスに横断しており、見ていてそれほど危険とは思えないし、コーナーのガードレールを撤去し段差をなくすなど道路の一部の改修を行えば、新たに信号機を設置する必要はないと思うがどんなものだろうか。
また歩行者の青信号が長くなるということだが、今のままでは高齢者が渡るには厳しいのであるから、安全ということを第一にするなら問題はないと思う。
スクランブルにするのが難しいというのであれば、従来の方式に戻してもらいたい。幸いにして、旭川の3つの交差点では過去5年の間に死亡事故や重体事故は起きていない。
いずれにしても早急に改善してもらいたい。このままで冬を迎えては中心部は大渋滞の日が続くことになる。