北海道経済 今月の視点【2004年08月号】サマータイムで北海道を活性化

今月視点

【2004年08月号】 西田 勲

サマータイムで北海道を活性化

札幌市で7月の1カ月間、サマータイム(夏時間)の導入実験が行われている。札幌市役所や北洋銀行など220の組織、約6000人が参加している。

そもそもサマータイムとは、高緯度に位置する国々が、夏の間の明るい時間帯を有効に使おうという発想。夏場に時計の針を1時間進めている国はヨーロッパ38カ国、その他の地域で約30カ国、合わせると70ヵ国近い。先進国でつくるOECD(経済協力開発機構)の加盟30カ国で見ると、サマータイムを実施しているのは27カ国。日本と韓国、それにアイスランドの3カ国だけが未実施なのだそうである。

60代以上の人なら記憶しているだろうが、日本でも戦後間もない1948年にGHQの指令でサマータイムが実施されたことがあるが、4年で廃止されている。

さて、サマータイム導入によってどんな効果が考えられるのだろう。

7月1日から開店時間を1時間繰り上げ9時とした札幌のデパートやスーパーでは、売り上げが伸びている。また市役所職員は仕事が終わってから映画を観に行ったりビアホールに出かけたりして夏の夜を楽しんでいるようだ。実験の提案者である札幌商工会議所によると、「明るい時間に仕事も学校も終わり、自由に使える時間が増えて、レジャーや観光産業に対する個人消費が増加。1時間時計の針を早めた場合、その経済波及効果は北海道全体で484億円に達する」と言う。また省エネ効果は約20億円とはじき出されている。さらに世界的な視野に立てば、札幌証券取引所は世界で一番早く開くマーケットとなり、世界から注目される地域になる可能性を持っていると、サマータイムの効用を説く。

私も、サマータイム導入は低迷する道内経済に活力を与えてくれると期待している。小泉首相が進める構造改革特区として、北海道は道州制論議が盛んだが、その目玉として是非取り組んでもらいたい。

車を降りて自転車に乗ろう、歩こう

今は最もさわやかな季節だ。私は深緑の街路樹を横目に自転車で通勤している。お陰で足の不調が改善に向かっているし、ダイエット効果も少なからずあるようだ。これから盛夏、秋へと季節が移っていく中で街中の景色がどう変化していくのか大いに楽しみにしている。とにかく自転車は楽しい。しかも健康に良く環境にやさしい。

ただ、自転車には危険も伴うので要注意だ。「軽車両」である自転車は原則として車道を走らなくてはならない。すぐ脇を大型トラックやバスがかすめ、ヒヤリとすることも時々ある。最近は私のように自転車に乗る人が急増しているそうで、事故を防ぐためにも、車道の一部を自転車専用に転用するよう改善してもらいたいと思う。

アメリカワシントン近郊では、歩行者中心に考えた新しい街づくりが進められているそうだ。広々とした歩道、歩いて行ける距離にあるショッピングセンター、レストラン、公園。ガレージは表通りに面してつくることはできず各家庭の裏側にある。基本的に歩いて生活する街なのである。

相変わらず日本は車社会で、とくに北海道は道路が良いせいか、わずかな距離でも車で走ってしまいがちだ。その結果、街中の商店街の衰退に拍車がかかり、郊外のショッピングセンターばかりとなる。「車を1時間運転すると肥満になる可能性は6%増す」というデータがある。北国の最高の季節である今ぐらいは、車を降り自転車で、あるいは徒歩での暮らしをおすすめする。